茨木市の税理士、三松です。
今回は部門別業績管理についてお話したいと思います。
みなさんの会社では、部門別業績管理に取り組まれているでしょうか?
部門別業績管理に取り組むことで、業績改善やさらなる業績発展が見えてくるのです。
経営者は、経営の意思決定をするためには、自社においてどこに収益力があるのかということを把握しておかなければなりません。
1個の商品を仕入て売るだけであれば容易に把握することができますが、企業経営においてはそんな単純な取引ではありません。
いくつもの商品やサービスを販売したり、飲食店などであれば複数の店舗で販売を行っている場合があります。
このような場合には、商品別や店舗別などの最小の事業単位で利益を把握することが経営の意思決定に役立つということです。
つまり、
「自社のどの商品や店舗が利益を生み出しているのか?」
「逆にどの商品や店舗が損失になっているのか?」
ということを把握するために活用するのが部門別業績管理です。
部門別業績管理は、経営者が自社の利益の源泉を把握して、業績向上のための意思決定に役立てるために必要だということです。
部門別業績管理を活用することで、会社の強みと課題がより明確に見えてきます。
例えば、会社全体では儲かっているけど、部門別に分析してみると赤字の部門があったなどです。
赤字部門の改善や撤退を検討することで、さらなる業績アップが見込めるのではないでしょうか。
また、部門別業績管理で把握した高収益部門について営業を強化するなど自社の強みとして販売を促進することもできます。
このように、部門別業績管理を行って利益の源泉や自社の強みを把握することで、業績改善や業績アップという効果が期待できます。
部門別業績管理を行ううえでの注意点は、部門を細かく設定し複雑なりすぎることで、経理担当者の負担になってしまうことです。
部門別に細分化しても、入力に手間が掛かりすぎてデータが出来上がるのに時間がかかっては意味がありません。
なぜなら、会計データはタイムリーに活用することが望まれます。
いくら詳細なデータであっても、2,3ヶ月前のデータでは経営に活かせないということです。
また、あまりにも詳細に部門を設定すると分析が難しくなりすぎるということも考えられます。
経営者の望む資料を念頭に置きながら、経理担当者の負担や経営の意思決定に役立つ資料といったバランスを考えて、部門を設定する必要があります。
経営者は、部門別業績管理を行うことで「儲かっているのか、損しているのか?」を勘ではなく数値で把握することができます。
経営者が見たい単位で損益を明らかにできる方法が部門別業績管理であり、それは店舗別や支店別といった単位でだけでなく、さまざまな事業単位があります。
部門単位の例
支店・営業所別
店舗別
担当者別
商品別(商品グループ別)
固定資産別(運送業などの車両別、製造業の生産設備別)
地域別、得意先別など
経営者が欲しいデータとそのデータの抽出可否とその労力のバランスを見て、その企業に妥当と思われる方法で部門を設定し、部門別業績管理に取り組んでいきましょう!
部門別業績管理に取り組むことで、自社の強みや経営課題が明確になり、業績アップにつながります。
当事務所でも部門別業績管理体制の構築をサポートしておりますのでお気軽にご相談ください。